社長挨拶
ベクターの企業理念は、多くの人々の生活がより「便利」で「楽しく」なるサービスを創造することにあります。おかげさまで、2014年2月に当社設立25周年を迎えることができました。
■第一の創業「ソフトウェア集の出版」
ベクターの最初の事業は、1994年夏に発行した CD-ROM 付き書籍「フリーソフト、シェアウェア PACK 2000」というソフトウェア集でした。この書籍は半年毎に改訂し、収録するソフトウェアを増やしてまいりました。
インターネットの普及とともに、ソフトウェア集の出版は1999年に終了いたしましたが、その間にCD-ROMに収録していたソフトをインターネット上で提供するダウンロードサービスが第二の事業として立ち上がってきました。
■第二の創業「ソフトウェアのダウンロードサービス」
ソフトウェアのダウンロードサービスは、インターネット黎明期である1995年に始まり、1999年7月からは、市販ソフトのダウンロード販売を「プロレジ」サービスの名前で開始、ソフトウェアの電子流通(ESD:Electronic Software Distribution)という新たな分野を切り拓いてまいりました。
現在では紹介しているフリーソフト・シェアウェアの累積ダウンロード数は20億本超となり、インターネット定番サービスと成長しました。
■第三の創業「オンラインゲーム」
第一・第二の創業は「便利」をご提供するものでしたが、ここ数年来注力しているのが「楽しさ」を提供するオンラインゲーム事業です。
2006年7月に、最初のクライアントサーバ型オンラインゲーム(パソコンにダウンロードするもの)のサービスを開始したのを皮切りに、2009年4月には日本初のブラウザ型オンラインゲーム専門ポータル「ブラゲタイム(現名称 『Vector Game』)」をオープンしました。
さらに2009年8月には、ベクター初のモバイルオンラインゲームのご提供を開始し、携帯電話でのオンラインゲーム分野にも進出いたしました。
その後もタイトルのラインナップを強化やスマートフォンへの対応を手掛け、日本でも有数のオンラインゲーム会社に成長しました。現在では、営業収益の7割がオンラインゲーム事業によるものとなっております。
■今後の展開
オンラインゲーム事業
オンラインゲーム事業を構成する三つの分野のうち、従来型オンラインゲーム(クライアントソフトをパソコンにダウンロードするもの)は、ユーザ獲得が年々困難になっている現状を鑑み、新規タイトルのリリースよりも、既存タイトルのテコ入れによる売上維持を図ります。
ブラウザゲーム (パソコンのブラウザ上で起動するダウンロード不要のオンラインゲーム)は、複数のゲーム運営サイトにタイトルを提供することにより、ユーザ獲得が見込めることから、新規タイトルのリリースを行うことにより売上拡大を図ります。
スマートフォンゲームは、従来のライセンスイン方式を見直し、オリジナルタイトルを開発することにより、利用者のニーズや興味に即応することを目指します。
ソフトウェア販売事業・サイト広告販売事業
ソフトウェアのダウンロード販売事業は、パソコン向けソフトウェアの個人市場の縮小の影響により右肩下がりの厳しい環境下にあります。サイト広告販売事業も同様の環境に置かれています。
今期これらの事業は、経営の効率化を図り、営業収益が減少しても利益を維持できるようにいたします。
新規事業
スマートフォン・タブレット市場の拡大に合わせ、従来当社が提供していた事業ドメインに縛られることなく、新たなサービスの提供を開始する計画です。
ベクターは、今後も現状に満足することなく、常に向上心を持ち続け、新たなサービスを開拓し、企業価値の向上に邁進してまいりますので、皆様にも、より一層のご支援、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。